イヴ・サンローランの話

ちょうど1年前の暮れも押し迫った29日、仕事収め後の恒例となっている映画鑑賞で何気なく観たJalil Lespert監督のYVE SAINTLAURENTとの出会いはあまりにも衝撃的でした。

次の日も、そして正月にも掛かっている映画館を探して朝から夜まで入り浸り!自分史上はじめての出来事でした。

そして今年、そのDVDを入手し、まさにほぼ毎日1回は観ずにはいられないほどの中毒になっている自分です。
その映画の話の前に私にとってのサンローランについてちょっと書いておきたいと思います。

20代の頃、ハナエモリの意匠デザイン部に在籍していた私にとってオートクチュール、プレタのメゾンは身近な存在でした。
なかでもサンローランは私の憧れの「美」を創造する神のような存在でした。絢爛たるコスチュームは勿論、豪奢なインテリア、そして発色が素晴らしいメイクアイテムに至るまで、すべてが私の理想でした。

パリで初めて買ったロイヤルブルーとピーコックグリーンの目の覚めるような鮮やかなアイシャドーのセットは今も大切にしています。
その2色に19番として有名なオペラピンク、そしてヘリオトロープの紫にゴールドが絡んだ色調が彼のシンボルと言えるでしょう。
新婚の家に置く調度も彼のマネをして、東洋と西洋の美を融合させようとアンテイークショップを探し回り、中国の黒檀(風かな?)のコモドとブロンズの天使のシーリングランプを中心に、エントランスを構成しようと、いつもそんなことばかり考えていました。
その脇に置くのは胡蝶蘭、そう、有名な香水「オピウム」のイメージです。

今でもその美の傾向はまったく変わっていません。それもこれも全部サンローランがお手本になっていると思います。
でもその彼の私生活については全くといっていいほど知りませんでした。